略歴
1987年福岡県北九州市生まれ。幼少期に家庭環境が大きく変化し、母が一家を支える姿を間近で見た経験から、「生まれ育つ環境の違いによる格差」への問題意識を抱く。この原体験を基に、現在もシングルマザー家庭や児童養護施設への支援を続けている。
高校卒業後、佐川急便に入社し、丁寧な仕事姿勢が評価され全国10万人中50名の「品質優秀社員」に選出。海外研修で物流を学んだ後に独立し、ハウスクリーニング事業やおそうじ革命で経験を積む。
前代表の藤田氏との出会いを機に障がい者グループホームの開発に参画し、現在は「誰も取り残さない社会づくり」を使命に事業を推進している。
現在の仕事についた経緯
長女がロタウイルスの合併症で障がいを負ったことは、私にとって大きな転機でした。病院でただ祈ることしかできなかったあの時間の中で、命がどれほど脆く、そして人はどれほど誰かの支えを必要とするのかを痛いほど感じました。そこから、「弱い立場にある人に寄り添って生きたい」という想いが、少しずつ確かな形になっていったのです。
佐川急便では、現場から上流工程までたくさんの仕事を経験し、順調にキャリアを積んでいました。でも、その先にある“役職”よりも、「自分の意思で社会を良くしていく生き方がしたい」という思いが勝り、思い切って独立を選びました。
おそうじ革命に加盟してからは、ほとんど寝ずに働く日も多かったのですが、目の前の誰かが喜んでくれる姿に救われ、フランチャイズという仕組みが持つ力を体で覚えた時期でもあります。
その後、本部で研修制度づくりや加盟開発に携わりながら、「理念に共感し、まっすぐ行動できる人ほど成果を出す」という確信が生まれました。
そんな中、障害福祉FCを展開する藤田氏と再会し、娘の存在とも重なる“人間福祉と動物福祉を追求する”という理念に心を動かされました。迷うより先に、「一緒にやりたい」と自然に思えた瞬間でした。
現在の仕事への想い
私はこれまでの人生で、社会的弱者が取り残されてしまう現実を、身をもって体験してきました。長女の障がいを受け入れる過程で「人は誰しも、誰かの支えがあってこそ前に進める」という当たり前のことを、深く深く思い知らされました。その経験が、私の中に「誰も取り残されない社会をつくりたい」という揺るがない使命感を刻みました。
ハウスクリーニング事業に挑戦したときも、ただ掃除をするのではなく、目の前のお客様に心から喜んでもらう姿勢を徹底してきました。技術より大切なのは、人に向き合う姿勢だと気づかせてくれた仕事です。
後に本部でフランチャイズの仕組みづくりに関わる中で、成功する加盟者の共通点が「理念への共感」「素直さ」「実行力」にあることも確信しました。
福祉とは制度の運用ではなく、その人が社会とつながるための“架け橋”をつくる仕事です。その尊さを知ったからこそ、理念共感型フランチャイズを追求する「魁フランチャイズ」を立ち上げました。
私には一つのポリシーがあります。
「理念なき拡大は必ず崩壊する。誠実さこそが、いずれ数字に変わる。」
速くなくていい。上手くなくていい。その人の歩幅に寄り添いながら、社会にやさしさの足音を増やしていく。その歩みを、ともに続けていきたいと思っています。
若者へのメッセージ
若い皆さんには、ぜひ“世の中の型”に縛られず、エネルギッシュに生きてほしいと思っています。
私はよく「アニマルのように」と表現しますが、それは野性的に、という意味ではなく、自分の感覚と情熱を信じて、一歩を踏み出してほしいという願いです。
今の社会は、情報が溢れ過ぎています。ネットや動画を見れば、他人の成功も失敗もすぐに目に入ります。でも、「出る杭は打たれる」なんて気にしなくていいのです。大切なのは“出続けること”。挑戦をやめなければ、必ず景色は変わります。
私自身、これまでずっと働き続けてきました。働くことで磨かれ、出会い、成長し、人生が広がっていく感覚を何度も味わってきました。だからこそ、皆さんとも同じベクトルで、同じ歩幅で、これからの未来をつくっていきたいと思っています。
自分のエネルギーを信じてください。そして、周りの声よりも、自分の“やりたい”に耳を傾けてください。挑戦し続けるあなたを、心から応援しています。
